SNS、アップするだけになっていませんか?

今やSNSでの発信はビジネスでも欠かせない時代になっていますが、きちんと相手の心に届く投稿ができているでしょうか?

 

お店の新商品やキャンペーンなどをただおざなりに告知しているだけの投稿をよく見かけます。もちろん毎日投稿で人の目に触れ続けるのも大切です。

ただ、飲食店にとってはSNSをきっかけに来店してもらうことが目的。例えば、商品の写真と『○○新入荷しました!』だけの投稿。あなたがそれを見た時にお店に行きたいという気持ちになりますか?一体それはどんなものでわざわざお店に行って堪能するほど価値のあるものかどうか、全く伝わってきません。その商品の魅力やブランドヒストリーなどを書いてPRするのは最低限必要なことです。

 

そして、それよりも根本的に心に留めておかなければならないことがあります。SNS販促がチラシ等の他の広告媒体と一番違うポイントは、“共感”のツールだということです。〈Social Networking Service:オンライン上で人間関係を構築するコミュニティサービス〉そう、人間同士のコミュニケーションで関係を築くためのツールですから、お店のアカウントでも人柄が見える文章やみんなが共感できる投稿が支持を得ます。

 

ただただ販促の投稿ばかりしている人とは、友達になりたくはないですよね。SNSマーケティングでは、一見お店の宣伝には無関係に思える投稿がとても大切です。有名な成功例で言えばシャープ株式会社の公式Twitterアカウント。企業アカウントとは思えない面白い投稿、フォロワーとのフランクで親しみやすいやりとりなどでアカウントのファンを増やし、時に他社製品を紹介するなど常にユーザー側に近い存在だと感じさせることで、それが結果的に企業の信頼度を高め消費者目線の企業というブランディングに成功しています。

 

飲食店の場合なら、お店の魅力やメニューのこだわりだけではなく、人となりが伝わるような趣味の投稿を交えたり、この店主に会いにお店に行ってみたい、と思わせるような面白い投稿を挟んでみたり。

例えば、普段から子煩悩な父親の姿が垣間見えるシェフのお店なら、子連れ外食にハードルを感じているファミリー層もここなら行ってみたいと思ってくれるかもしれません。そこに「小学生以下のお子様へジュース1杯サービス」などのキャンペーンを投稿すれば、それはフォロワーにとって一方的な販促ではなく、“子連れに優しいお店”とポジティブに変換してもらえるのです。

他にも、情報系アカウントはブックマークされやすいので、「モテ系簡単カフェ飯」と銘打ったシリーズで手軽なレシピと盛り付け方を投稿する、といった相手にとって有益な情報を流すのも1つの手です。

 

一見遠回りなようですが、支持や共感を得ることでまずはファンになってもらい、その上でターゲット層に見合った販促投稿をマッチングさせれば来店につながります。自己満足の投稿ではなく、実際の対人関係と同じように、どういう内容だと相手の心に届くか思い巡らせながらSNSを運用していってくださいね。